受精卵の発育について

前回のプチ講座では胚盤胞のグレードについてでしたが、今回は受精卵がどのような過程を経て胚盤胞に育っていくのかについて紹介します。

採卵で回収されて受精をした受精卵はその後分割を繰り返し、5~6日かけて初期胚(分割期胚)→桑実胚→胚盤胞と育っていきます。

採卵日(Day0):採卵を行って、媒精か顕微授精を行い卵と精子を受精させます。
採卵翌日(Day1):前核と呼ばれる卵子由来の核と精子由来の核が1つずつ、合計2つ出ているかを確認し、正常に受精しているかどうか判断します。

Day2~3:受精卵は細胞分裂をして細胞数を増やしていきます。この状態を初期胚(分割期胚)と言います。
Day4:細胞分裂してできた一つ一つの細胞がぎゅっと集まり、桑の実のような状態になったものを桑実胚と呼びます。
Day5:受精卵の中に胞胚腔と呼ばれるスペースが出来始めます。この状態を胚盤胞と呼びます。

Day6~7:胚盤胞は大きくなったり小さくなったりを繰り返しながら成長していき、透明帯(卵子の殻)から中の細胞が外に出ます(孵化)。

このようにして成長した受精卵は必要に応じて初期胚や胚盤胞の段階で凍結保存を行います。